相武電鉄資料館

相模川水系発電追録

秋山川第一発電所

【所在地】
 発電所 : 相模原市緑区日蓮
 取水口 : 相模原市緑区日蓮字半摩ヶ嶽
 放水口 : 相模原市緑区日蓮字若曽根

【開設時期/閉鎖時期】
 大正13年 1月 / 昭和13年 9月

【所属】
 富士水電〔開設〕
  ※ 当初は秋山川水力電気が計画、後に相模電力と統合後、完成前に富士水電が買収
    ⇒ 東京電燈

【昭和3年次 概要】
取水河川 水量 落差 発電量 常用・予備
秋山川 50個
(1.39立方m/秒)
70.0尺
(21.21m)
220Kw 常用

【昭和10年次 概要】
取水河川 水量 落差 発電量
秋山川 1.39立方m/秒 21.2m) 220Kw



秋山川第一発電所について

 秋山川第一発電所は、相模川とその支流の秋山川の合流点である津久井郡日連村(現・相模原市緑区日連)に発電所を設置し、大正13年(1924年)に運転を開始しました。
 昭和13年(1938年)に相模貯水池(現・相模湖)の造成に伴い、周辺の利水権とともに神奈川県に売却され、運転を終了しています。

秋山川第一発電所の概要

【発電所】

原動機
  昭和10年
水車形式 縦軸
種類 フランシス形
一台あたりの
出力
276kw
常用(総出力) 1個(276kw)
予備(総出力)
製造会社 電業社

発電機
  昭和10年
種類 三相
一台あたりの
出力
300KvA
電圧/周波数 3,500V/50Hz
回転数 600回/分
常用(総出力) 1個(3000KvA)
予備(総出力)
製造会社 芝浦

変圧器
  昭和10年
容量 330KvA
電圧(一次) 3,450V
電圧(二次) 22,000V
電圧(三次)
結線方法  
セル
冷却方法 水冷
1
周波数 50Hz
常用(総容量) 3個(990KVA)
予備(総容量)
製造会社 Siemens-Schuckertwerke.A.G.

対岸の藤野地区との渡船

川辺に面していた秋山川第一発電所は、対岸の藤野地区との往来のため船を用いていましたが、この渡船は廃止まで地元住民にも供されていたとのことです。

〔 参考文献 〕
  • 神奈川県 編 (1927) 『吾等の神奈川県』
  • 津久井郡役所 編 (1919)
     『鈴木梅吉外6名秋山川水利使用許可請書』
      (大正8年 土木地理回議録〔2冊の内1〕 郡-11-18)
  • 津久井郡役所 編 (1919)
     『秋山川水利使用許可』 (大正8年 土木地理回議録〔2冊の内1〕 郡-11-18)
  • 逓信省電気局 編 (1927)『電気事業要覧. 第26回 昭和10年3月』
  • 神奈川県企業庁 編 (1963)『神奈川県企業庁史』
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