御料林と宮標石 (神奈川県編)
御料林は明治期に皇室財産として、国有林(官林)より皇室に移管された森林をいいます。
御料林から得られる林業収入は皇室の主要な資産となり、1990年代までには全国で360万Haに達したといわれています。
その後、順次民間へ払下げが行われ、1945年の第二次世界大戦の終結に伴い、皇室財産の解体が図られ御料林の全てが国有林となりました。
御料林の管理のため、1885年に宮内省内に御料局が発足し、1908年には外部部局となり帝室林野管理局(のちに帝室林野局)となりました。
神奈川県内においても津久井郡内や丹沢山系など県西部に御料林が点在しており、産出される木材を加工する目的の直営工場が設けられたといいます。
御料林には、その境界を示すための「宮標石」と呼ばれる標石が設置され、現在でも国有林等の境界を示すために活用されています。
- 現存する宮標石