相武電鉄資料館

中津地域の名のある坂

名称 所在地 備考
近藤坂 中津(北下谷) 別名:上の坂・祀礼坂
御嶽坂 中津(北下谷)  
幣使坂 中津(北下谷) 別名:祀礼坂
久兵衛坂 中津(北下谷)  
熊坂 中津(楠) 別名:中の坂・熊野坂・七曲坂
ハ菅坂 中津(松台) 現在は廃道
八菅大橋あたりか
新坂 中津(二井坂 別名:下の坂・柳川坂
二井坂 中津(二井坂) 別名:匂坂
若宮坂 中津(稲荷前)  
坂本坂〔新〕 中津(坂本) 県道63号線上
坂本坂〔旧〕 中津(坂本) 八王子通大山道田名廻りルート上
宮坂(みやざか) 中津(坂本) 別名:姫坂
不動坂〔旧〕 八菅山(宮村)  
不動坂〔新〕 八菅山(宮村)  
女坂〔旧〕
(おんなざか)
八菅山(宮村)  
女坂〔新〕
(おんなざか)
八菅山(宮村)  
幡の坂 八菅山(北谷続)  
九十九曲
(じゅうくまがり)
八菅山(北谷続)  

幣使坂

写真:幣使坂の景色   
図表:幣使坂周辺地図  



写真:幣使坂の標柱  中津台地の上熊坂(北原)と中津川べりの下熊坂(北下谷)を結ぶ坂道の一つです。



熊坂

写真:熊坂の景色   
図表:熊坂周辺地図  



 愛川町中津周辺の県道旧道は特に中津往還と呼ばれていますが、その中津往還の北側、古民家山十邸付近にある中津川河畔へとのびる細い下り坂が熊坂となります。
 熊坂の由来にはいくつかあるようですが、中津川対岸にある八菅神社に祭られている熊野権現へ参るために通った道ということで、当初「熊座坂」(熊野権現が座するところへ通じる坂)と云われていたものが、この名で呼ばれるようになったとのこと。
 また別名を“熊野坂”や“中の坂”、“七曲坂”ともいったそうです。

写真:熊坂地名標柱  
写真:簡易水道設置記念碑

 坂の途中には、小社と簡易水道が引かれたことを記念する碑があります。
 記念碑のある辺りは、昔より生活用水として用いられてきた湧き水があり、「岩井戸(ゆわんどう)」といわれていました。
 現在でも町営水道の水源の一つとして用いられています。



新坂

写真:新坂の景色   
図表:新坂周辺地図



写真:新坂史跡地名標柱  中津小学校の西側にある車が一台分通れるほどの細い九十九折の坂が新坂になります。
 新編相模風土記稿によると、この辺りには勾坂という坂があったそうですが、この坂を廃して新坂を造ったとのこと。
 別名をやながわ坂、またはしもの坂と言い、やながわ坂は近くに住んでいた方(柳川姓)の名をとって呼ばれるようになりました。
 また、登り口を横切る堀川は、昔に精米用の水車を動かす動力として掘られ、それを開削した人の名をとって「太郎さん堀」と呼ばれています。



不動坂[新]

写真:不動坂[新]の景色   
図表:不動坂[新]周辺地図  



写真:不動坂[新]の地名標柱  八菅橋の八菅山側から中津川に沿って北西に登る坂道が不動坂です。
 橋のたもとには不動尊像があったことから、この名が付いたといわれいます。

 この坂の登り口には、八菅山をかつて統括していた光勝寺の総門があったといわれています。
 また、この坂を登ったところに「上村」と呼ばれる集落がありました。


〔 参考文献 〕
  • 愛川町文化財調査会 編 (1988) 『あいかわの地名:中津地区』 (愛川町文化財調査報告書 第14集)
  • 愛甲郡役所 編 (1925) 『愛甲郡勢誌』
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