相武電鉄上溝浅間森電車庫付属資料館
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武州草戸峠を越えたもの 〜 浅川口大山道支道と国際通信線路


多摩送信所概要

 国際通信ケーブルの敷設されていた町田街道沿いにある、現在の法政大学八王子キャンパスには1940年代に多摩送信所という無線送信所が置かれていました。

 第二次世界大戦末期、本土への空襲が本格化することに対して海外への通信環境確保が必要となりました。当時、国際通信を担っていた国際電話通信株式会社は政府及び軍部からの要請により、隠蔽式送信所として多摩送信所を建設することとなります。
 多摩送信所の役割は日本陸軍及び海軍が用いる軍用電波の他に、対外宣伝用として日本放送協会が海外向けラジオ放送を行っていました。同盟国であったドイツ向けの送信設備も設けられましたが、供用を開始した頃には降伏していたため、使用されることはありませんでした。
 昭和20年(1945年)8月の終戦の際、政府の外交ルートとは別にポツダム宣言受諾を10日から15日にかけてラジオ放送ニュースとして送信し続けました。

 終戦を機に一時送信を中断、再開後は東亜放送に1年ほど使用されてその役目を終えることとなります。


施設概要

名称
 国際電気通信株式会社 多摩送信所

事務所所在地
 東京都南多摩郡堺村大字相原字土ヶ谷

敷地面積及び範囲
 76,500坪(252892.5m2)
  境村 土ヶ谷・湯之入・武蔵岡・鍛冶ヶ谷 (現・町田市相原)
  横山村 寺田 (現・八王子市寺田)

着工及び竣工時期
 昭和19年8月 着工 昭和20年4月 竣工

閉鎖日
 昭和21年11月10日


通信機

対ドイツ通信用
 20kw短波通信機 1台

陸海軍通信用
 20kw短波通信機 1台

対外宣伝用
 50kw短波通信機 1台


送信アンテナ

対ドイツ通信用
 指向性空中線 2基

陸海軍通信用
 指向性空中線 2基

対外宣伝用
 回転式アンテナ 1基


通信線

自社の中野電話中継所(東京)・上名古屋電話中継所間通信回線108対のうち、相原電話中継所より15対を引き込み

電力

受給電力量
 700kw

供給元
 津久井発電所より専用線にて供給


写真:現存するアンテナ支柱台 写真:法大が設置した送信所の説明文

〔 参考文献 〕
 ・ 堺村誌編纂委員会 編 (1975) 『堺村誌』

2013.12.13 初示


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