淵野辺~久所間 路線概要
鉄道省文書に収録されている昭和2年3月提出 工事方法変更申請書や、昭和5年3月提出 鉄道線路一部変更許可申請書に記されているものなど、淵野辺~久所間の工法や工事の概要です。
申請区間
始点
神奈川県高座郡大野村(官設横浜線淵野辺駅)
経由地
神奈川県高座郡溝村(上溝町)
終点
神奈川県高座郡田名村
距離
4哩76鎖
施工業者
山野・協立企 他
停車場
個数
5ヶ所
軌道/線形
単線・複線の別
単線
軌間
3呎6吋
軌間の中心間隔
11呎以上
軌道総延長
5.37哩
最小曲線半径
10鎖
最急勾配
35分の1
軌条/転轍機/枕木
軌条重量
1ヤードに付き60ポンド
現在の規格に置き換えると、30Kgレールと同じものとなります。
軌条供給元
古河電気工業株式会社・龍田工作所・協立企
転轍器及び転叉
重錘取柄式転轍器 8番転叉
枕木寸法
幅 :7吋
高さ:5吋
長さ:7呎
高さ:5吋
長さ:7呎
枕木敷設間隔
最大:2呎8吋
土工定規
線路施工基面の幅
3.960m
当初は13吋(3.963m)でしたが、相模鉄道との交差方法が決定した際に変更となりました
築堤斜面勾配
1割 3分~ 1割 5分
切取斜面勾配
9分~1割
当初、地盤が土砂であれば 1割、堅岩地では 3分~ 7分でしたが、相模鉄道との交差方法が決定した際に変更となりました。
築堤部での用地限界
築堤法肩より
乾地: 0.1m
湿地: 1.05m
但し、湿地の場合は側溝を設けること
乾地: 0.1m
湿地: 1.05m
但し、湿地の場合は側溝を設けること
当初、 乾地で 1吋(0.305m)、湿地で 3呎 6吋(1.067m)でしたが、相模鉄道との交差方法が決定した際に変更となりました。
切取部での用地限界
切取法尻より
乾地: 0.3m
湿地: 1.2m
但し、湿地の場合は側溝または堤防を設けること
乾地: 0.3m
湿地: 1.2m
但し、湿地の場合は側溝または堤防を設けること
当初、 乾地で 1吋(0.305m)、湿地で 4呎(1.22m)でしたが、相模鉄道との交差方法が決定した際に変更となりました。
橋梁/溝梁
橋梁
無し
開渠
2ヶ所
開渠は、「南原開渠」と「戌開渠」という2箇所が建設される計画となっていました。
函渠
2ヶ所
このうち、姥川の函渠は近年まで存在していましたが、河川改良工事のため撤去されてしまった。
隧道(トンネル)
隧道
無し
信号設備
自動信号機供給元
京三商会
運賃
1マイルあたりの運賃
旅客: 5銭/人
貨物: 11銭 /t
貨物: 11銭 /t
〔 参考文献 〕
- 電通社 編 (1928) 『交通と電気 7(号外)』